スター・トレック ビヨンド・レビュー。10月22日映画を見に行く前にチェック!
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スター・トレックの最新作、スター・トレック ビヨンド
2016年10月21日、全国ロードショー。
「スター・トレック」シリーズ待望の最新作「スター・トレック BEYOND」。
スター・トレックはスターウォーズと並び、熱狂的なファンが大勢いる人気のSFシリーズです。
映画はスターウォーズの公開が1977年、スタートレックが1979年なので、スターウォーズの方が2年早いのですが、スター・トレックはもともと1966年にドラマで放送スタート。
誕生したのはスタートレックの方が約10年古い、長寿シリーズとなっています。
スター・トレック ビヨンドだけを見て楽しめるのか
スター・トレック ビヨンドは、スター・トレック、スター・トレック イントゥ・ダークネスに次ぐリブート版の3作目。リブート版というのは、過去シリーズの続編ではなく、作品の世界観はそのままに、新たに仕切り直した作品のこと。
なので、過去のテレビドラマシリーズや劇場版との連動はないのですが、スター・トレック、スター・トレック イントゥ・ダークネスとは、同じシリーズになっています。
スター・トレック ビヨンドだけを見ても、もちろん楽しめることは間違いありませんが、せっかく見るからには最大限楽しめるように、幾つかの基本情報をお届けします。
リブート版レビュー
スター・トレック(2009年版)
宇宙艦隊士官だった父を亡くしたカークは宇宙艦隊アカデミーに入学。演習で不正を行い謹慎になるのですが、無理やりエンタープライズ号に潜り込み、宇宙に飛び立ちます。そこで船長がさらわれ、父の死の真相を知り、バルカン星人の副船長スポックと信頼関係を築き、クルーとともに地球を攻撃していた巨大宇宙艦を破壊。エンタープライズ号船長に就任する。
というスター・トレック初心者のための入門編です。
スター・トレックファン歓喜の俳優が出ていたり、サービス精神もいっぱい。
公開当時、面白すぎると話題になったので劇場に足を運びましたが、本当に面白過ぎました。
スター・トレック イントゥ・ダークネス
2009年版の続編。
未開種族を火山爆発による危機から救うオープニングから、テロ事件の犯人追跡、その犯人は遺伝子操作を受けて誕生した、超人的な強さと非道さを備えた優生人類で、冷凍睡眠になっているかつての部下を助けるために対立。
宇宙艦隊対一人の優性人類の戦いが始まる・・・
とにかくストーリーがめまぐるしく動き回り、どこに着地するのか、次に何が起こるのか予測不能。
ストーリーも映像も、ダイナミックに展開していきます。
2作目への期待を裏切らない、圧倒的な面白さです。
優性人類の悪役を、SHERLOCK(テレビドラマ)やイミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密など、演技派俳優として人気のベネディクト・カンバーバッチが演じ、絶賛されていました。
2作とも監督・製作J・J・エイブラムス。
スター・ウォーズ/フォースの覚醒の監督もつとめ、SF映画・ドラマを撮らせたら、今や彼の右に出る人はいません。
メインキャスト
艦長:ジェームズ・T・カーク役
クリス・パイン
スター・トレックで人気俳優としてブレイク。アンストッパブル、ブラック & ホワイト、エージェント:ライアンといった作品に主演として出ています。
2017年公開のワンダーウーマンにも恋人役として出演予定です。
副艦長:スポック役
ザカリー・クイント
スター・トレックを見たことはなくても、耳がとんがった宇宙人、ミスター・スポックは知っている人が多いのではないでしょうか。
先代のスポックを演じたレナード・ニモイから、この個性的な役を受け継いだのがザカリー・クイント。
テレビドラマヒーローズの悪役でブレイク。頭のイカれたサイコキラーの役だったのですが、なぜかスター・トレックの1作目の頃は、記憶を失って普通の生活をする、優しいお父さん役になっていました。
非暴力主義のバルカン人であるスポックと、サイコキラーであるサイラーを、さすがに同時期に同じ役者が演じるのは避けたのでしょうか。
船医:レナード・マッコイ役
カール・アーバン
シルヴェスター・スタローン主演で映画化されたジャッジ・ドレッドのリブート版で主役を演じたカール・アーバン。
近未来の刑事ものテレビシリーズ、オールモスト・ヒューマンでも主役を演じていました。
どちらかというと体育会系なイメージを持っていて、なんで船医というアカデミックな役をやっているんだろうと思ったのですが、スター・トレックのクルーは、一度宇宙に出たら最後、体育会系アクションシーンばかりでした。
通信士官:ウフーラ役
ゾーイ・サルダナ
アメリカのドラマ界で初めてテレビドラマにレギュラー出演した黒人、ニシェル・ニコルスが演じていたウフーラ。
新シリーズでは映画アバターでヒロインを演じたゾーイ・サルダナが演じています。
機関主任:モンゴメリー・スコット役
サイモン・ペグ
エンタープライズ号の修理を担当。スターウォーズではチューバッカ、宇宙戦艦ヤマトでは徳川彦左衛門といった役どころ。
イギリスのスタンダップ・コメディアンとしてキャリアをスタート、ミッション:インポッシブルシリーズにも出演しているサイモン・ペグが演じています。
主任パイロット:ヒカル・スールー役
ジョン・チョー
ヒカル・スールーの設定はアジア系アメリカ人。初代はテレビドラマヒーローズで日本人のヒロの父親を演じていた、日系二世のジョージ・タケイが演じていました。
新シリーズでは、韓国系アメリカ人、ジョン・チョーが演じています。
操縦士:パヴェル・チェコフ役
アントン・イェルチン
ターミネーター4のカイル・リース役などでも活躍していたアントン・イェルチン。2016年6月19日、不慮の事故で死亡。スター・トレック ビヨンドが遺作となってしまいました。
人種の壁を超越した未来が舞台になっているので、黒人、アジア人、ロシア人、宇宙人、様々な人種がクルーとして登場しています。
そして新シリーズでは、スポックとウフーラは恋人同士、ヒカル・スールーはゲイという設定。
LGBTも超越しています。
現実には、スポック役のザカリー・クイントがゲイであることをカミングアウトしており、クリス・パインにもゲイ疑惑があるのですが。
映画の中では、この7人がファミリーとしての信頼関係を築き、助け合っていく姿が、バックグラウンドとして描かれていきます。
スター・トレック ビヨンド 最速レビュー
未開の空間で座礁した船を救出に向かうエンタープライズ号とそのクルー。
ところが到着した途端にいきなり攻撃を受け、エンタープライズ号は惑星に墜落。
ポットで脱出したクルー達は散り散りになってしまう・・・。
ワイルド・スピードシリーズを撮っているジャスティン・リン監督ならではの、次から次へとストーリーが展開していく物語のスピード感&宇宙空間を飛び交う敵との戦闘シーンのスピード感。
めくるめく映像の世界に没頭していく心地よさ。
旧シリーズのエッセンスを取り入れ、スター・トレックらしさを損なうことのない作品になっています。
そして敵 & 味方にも個性的な新キャラが登場。どこまでもサービス精神いっぱいに作り上げられた、A級ランクの超大作です。
これが楽しめないなら、SF・アクション系映画は楽しめないといても過言ではありません。
散り散りになってしまったクルー、それぞれの人間関係を知っていると物語の深みも倍増するので、前作を見ていない人は見た方が楽しめるのですが・・・
1作目は初めてのスター・トレックとして、手放しで楽しめます。
2作目は悪役も魅力的で、さらにスケールアップ。
と立て続けに見た後で3作目を見ると、新鮮さは1作目に敵わないし、悪役は2作目に敵わない。
1・2作目に比べると、3作目はプロットが雑でちょっと大味、スケールもダウン。
で、続けて見ると実はワンパターン。
監督が、SFオタクのJ・J・エイブラムスから、アクション監督のジャスティン・リンに変わったことも影響しているのでしょうか。
とはいえ大スクリーンで見る迫力は、1・2作目では味わえません。
1・2作目をレンタルで見てから、3作目を映画館で見ることをお勧めします。