Be Creative!

うつ病はコピーライター最後の逃げ道。今すぐ転職を考えよう。

WRITER
 
この記事を書いている人 - WRITER -

27年前、広告プロダクションに就職した頃、広告制作の現場は完全な虎の穴状態でした。
いつ終わるかもわからないアイデア出しと、今日中に終わらせなければいけない制作に追われ、24時間365日休むことなく広告のことだけを考え続けていました。
しかも今のブラック企業なんて、カワイく見えるほどブラックな業界。

ちょっと前に電通が問題になりましたが、24時間働き詰めがデフォルト。
とはいえ電通社員なら、あっという間に年収一千万円を超えて、お金とステイタスで困ることはありません。
なにを甘えているんだろうとしか思えない。
下請けはもっとひどい状況で仕事をさせられている上に、いつつぶれるかも分からない弱小企業ばかり。
給料は微々たるもので、残業代も出ない。契約社員なので、文句をいうと翌年契約更新してもらえない。
それでもガマンして仕事をしているのは、大手クライアントの仕事に携われる、その一点だけです。

ちなみに私が27歳の時、月に残業が160時間を超えたことがあります。
それでも給料は、年俸300万円、月額税込25万円、ボーナスなし、残業代なしでした。

しかも、大手クライアントの仕事に携われるとはいえ、実際には大手代理店のディレクターの指示通りにつくるだけ。
自分の作品として、世に出ることはありません。

ほとんどのクリエイターは、仕事に追われ、収入も少なく、仕事が認められることもなく、睡眠も休みもままならぬ状態が、延々と続くのです。

私の同期のコピーライターは、円形脱毛症になって辞めてしまいました。
グラフィックデザイナーは仕事中に倒れ、救急車で運ばれ、職場に帰ってくることはありませんでした。
先輩のコピーライターは、ウツになって田舎に帰ってしまいました。
顔面神経痛になったコピーライターもいます。

それでも辞めずに続けていた人だけが、コピーライター、デザイナーとして生き残っていける、という暗黒時代でした。

今でも大手広告代理店関連の会社ほど、その名残はありますが。

ところが最近、腕も経験値も高く、50歳過ぎまで生き残ってきたコピーライターが、うつ病で辞めていきました。

とはいえ年齢を重ねると、昔ちゃちゃっと書けていたコピーが、なかなか書けなくなってきます。
特に視力の低下とともに集中力が持たなくなって、長文を書くこともキツくなってきます。

悪条件だらけの職業なわけですが、さらに追い討ちをかけるように、ネット印刷屋の台頭による、倒産寸前の印刷屋のダンピングによって、制作費がどんどん下がっていき、仕事の件数をこなさないと稼げなくなってしまいました。

うつ病で辞めていったコピーライターも、取材から記事を起こす仕事や、100ページを超える学校案内といったボリュームがある仕事が重なり、いっぱいいっぱいになってしまったようで、最初はそつなく仕事をこなしていたのですが、途中から様子が変わっていきます。

取材先に遅刻したことを新人の営業のせいにしたり、仕事の管理をまったくしていなかったり、コピーライターにあるまじき、ビックリするほど下手くそな文章を書いてきたり。
自分よりも年上なのですが、あまりにひどかったので、ちゃんと仕事をしろと、ぶち切れてしまいました。

するとその3日後に、怒られたからうつになった、労災を認めろといってきました。
その後、うつの診断書の写しを送ってきたのですが、さすがに一日でうつになるわけがなく、3か月くらい前から無理な仕事をさせられていたという理由に置き換えられていました。
その後、完全に頭が狂っているとしか思えない、八つ当たり的ないいがかりをつけはじめ、結局辞めていくことになります。

そんなわけで、うつ病、双極性障害をザクッと調べてみましたが、正直言って、自分も当てはまるところが沢山あります。もしかしたらうつから軽躁を発症しているのではないか、双極Ⅱ型障害かなぁと思い当たることもあるのですが、まだ病の向こう側へは渡っていないと思っています。本当にイッちゃっている人もいますが、ほとんどのケースは、すべて自分の所為。

とはいえ、病気のほとんどが自分の所為なのですが…

うつなんて、できない仕事を与えられたときの逃げ場所でしかありません。
辞めていったコピーライターも、50歳を過ぎて落ちていくコピーライターとしての腕と、自分のプライドのバランスが取れなくなって、気持ちの行き場がなくなってしまっただけ。

というわけで、過剰なストレスを受ければ、誰だってうつになれるのです。

私は20年前に母をガンで亡くして以来、ずっと心の底から笑えませんが、「うつ」が普通の状態なので、気づけないだけなのかもしれません。

高校の友人も、うつ病を患っています。

銀行を辞めて公務員になったのですが、そういうルートを辿る人に、「うつ」って多いそうです。

就職して社会人になっても企業風土に対応できず、安定した公務員に逃げていく。
といっても公務員だって楽な仕事ではなく、結局「うつ」になってしまうということらしい。

結局あるフェイズまで、「うつ」とは病ではなく、ただ心が弱っているだけ。

向いていない仕事を辞めるとか、気持ちを切り替えるために生活を切り替えるとか、原因となる心のつっかえを取り除き、まわりの愛情に支えてもらうしか逃れる方法はありません。

では、自称うつ病の人の病状が悪化して、まともなコミュニケーションが取れなくなったり、体調にまで悪影響をおよぼすまでに深刻化していくのはなぜか。

答えは簡単。

医者が処方する抗うつ剤のせい。

抗うつ剤を飲み続けると、双極Ⅱ型障害に昇格します。

そうなるとさらに投薬が必要になって、病は薬によってどんどん進行し、さらに薬が追加される。
病院や薬局にとって、お得意様のできあがり。

うつの人が、病院に通い始めた途端、みるみるうちに情緒不安定になっていくのは、病が進行したからではなく、薬の副作用によるものがほとんど。

うつ病を患っている高校の友人も、薬を飲みはじめ、躁状態の時にSNSで傍若無人なメッセージを送りまくり、まわりからの信頼を失ってしまいました。

うつを治すためには、まわりからの愛情が一番大切なのに。

というわけで、コピーライターがうつになる原因は、コピーライターという仕事。

コピーライターをやってうつになった人は、適性がなかっただけ。
治す方法は、コピーライターを辞めること。
薬に頼ると頭がおかしくなるのは、前出のコピーライターのとおり。

どんな仕事にも、持って生まれた適性があります。
努力と根性だけで越えられない壁なんて、うんざりするほどあるわけです。
ところが文章が苦手だったり、考え続けるのがしんどかったり、机にじっと座っていられないくせに、広告が好きだということでコピーライターになっちゃった人って結構います。
それで毎日、締め切りに追われてコピーを書き続けていたら、頭おかしくなります。
そうでなくても、言葉をひねり出す作業は、常にプレッシャー&ストレスとの戦い。

「うつかなぁ」と思っても、精神病院なんて絶対にいってはいけません。

さらに壊れてしまうだけ。

今の仕事をさっさと辞めて、自分に合った仕事を探しましょう。

ちなみに、教育云々、一般論を言ってくる人がいますが、このケースは、私よりも年上で、50歳を過ぎて20年以上のキャリアがある、自分で仕事を仕切って、若い人を教育する側のクリエイティブディレクター兼コピーライターですよ。

この記事を書いている人 - WRITER -

Comment

  1. エス より:

    適応障害という言葉等、ご存知ですか?
    ご自愛ください。

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

Copyright© koukoku-ya , 2024 All Rights Reserved.