コピーライターのお手本。フォルクスワーゲンの広告キャンペーン。

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Think small
18 New York University students have gotten into a sun-roof VW; a tight fit. The Volkswagen is sensibly sized for a family. Mother, father, and three growing kids suit it nicely.
In economy run, the VW averages close to 59 miles per gallon. You won’t do near that; after all, professional drivers have canny trade secrets. (Want to know some? Write VW, Box #65, Englewood, N.J.) Use regular gas and forget oil between changes.
The VW is 4 feet shorter than a conventional car (Yet has much leg room up front).While other cars are doomed to roam the crowded streets, you park in tiny place.
VW spare fender (at authorized VW dealer) is $21.75. A cylinder head, $19.95. The nice thing is, they’re seldom needed.
A new Volkswagen sedan is $1,565. Other than radio and side view mirror, that includes every thing you’ll really need.
In 1959 about 120,000 Americans thought small and bought VWs.
Think about it.

小さいことが理想
きっちりつめたら、ニューヨーク大学の18人の学生がサン・ルーフVWに乗れました。
フォルクスワーゲンは、家庭向きに考えて大きさが決められています。おかあさん、おとうさん、それに育ちざかりのこども3人というのが、 この車にふさわしい定員です。
エコノミイ・ランで、 VWは 1リットルあたり 平均21km強の記録を出しました。
あなたには、ちょっと無理な数字です。プロのドライバーは商売上のすてきな秘けつを持っているんですから。(お知りになりたい? ではVWBox #65 Englewood, N.J.へお手紙をどうぞ)。ガソリンはレギュラー、また、オイルのことは次の交換時期までお忘れください。
VWは在来の車より全長が4フィート短くできています(とはいっても、レッグ・ルームは同じくらいあります)。 ほかの車が混雑したところをぐるぐる巡りしている間に、あなたはほんの狭い場所にも駐車できるんです。
VWのスペア部品は格安です。新しいフロント・フェンダーは(VW特約店で)21.75ドル、シリンダー・ヘッドは19.95ドル、品質がよいのでめったに必要とはしませんが。
新しいフォルクスワーゲン・セダンは1,565ドル、ラジオ, サイド・ビュー・ミラーのほか、あなたがほんとうに必要なものは全部ついています。
1959年には、12万人のアメリカ人が、小さいほうが理想と考えてVWを買いました。
ここのところを考えてみてください。

1959年から17年間にわたって続いた、VWワーゲンの広告キャンペーン。その中でも傑作とされている広告です。

売ろうとしている商品についていわなければいけない重要なことを発見すること。その商品が、競争商品に立ち向かえるだけの優位性、あるいは相違点を真剣に追求すること。それがない場合には、クライアントと相談してそれを作ること。

 

言うべきよりよいことを発見したら、それが記憶され、行動を起こさせるように、覚えやすく、芸術的で、説得力のある言い方をしなければならないこと。

フォルクスワーゲンの広告を作ったDDB(ドイル・デーン・バーンバック)社は、この2つの広告哲学を元に、たったひとつの商品を、17年間売り続けたのです。

そして、このキャンペーンは20世紀最高の広告とされ、現在に至るまであらゆる広告表現の基礎となっています。

100を超えるシリーズ広告の中には、半世紀を超えた今でも参考にされている、表現方法のすべてが詰まっています。

私も、コピーライターになった頃から、この広告をお手本に、アイデアやコピーを考えてきました。

○説得力を持って商品を伝えるために。キャッチコピーを考える上での、様々な切り口やテクニックが学べます。

○すべてのボディコピーが、第一センテンスから読者を引き込み、流れるように最後まで読ませ、行動を喚起するための文章構成。セールスレターやブログの書き方においても最良の見本となっています。

○ブログの文章に通じる、文章の末尾に空白を作ったり、文節ごとに行間をあけたり、読みやすさに配慮した視覚的フォーマットで書かれています。

 

Think small.

は、実はAppleの

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キャンペーンの元ネタ。VWの広告にインスパイアされて、スティーブ・ジョブズはAppleの企業理念を語っていたのです。

 

本当は、VWの広告を教えてしまうと、私がこれからブログで教えたいと思っていることが全部わかってしまうのでイヤだったのですが。

それでも、これから文章で何かを伝えようとしている人にとって、素晴らしいお手本になるので、ぜひ知って欲しいということ。

そして、これを日本に紹介した西尾忠久というコピーライターは、父の師匠でありまして、ということは、ぼくはその孫弟子になるわけで、西尾忠久の名前と功績を後生に残すためにも、少しでも広めたいということ。

ふたつの思いを込めて、私のブログを読んでくださっている方に、紹介したいと思います。

当然業界では有名な広告なので、すでに知っている人は、コピーライターという職業を正しく学んできた方だと思いますので、いまさら私がいうに及ばず。

知らなかった方は、絶対に目を通してくださいね。

ということで、ほかのシリーズ広告や、その詳しい解説をご覧になりたい方は、こちらのサイトをご参照ください。

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