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キャッチコピーを書く準備=情報収集・分析&コンセプトメイキング。

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さぁ、コピーを書きはじめよう!

と思っても、何もないところからは何も生まれません。

商品やサービスに対する深い知識、それにかかわるさまざまな周辺知識を持っていなければ、説得力のあるコピーを書くことはできないのです。

そこでコピーを書く前の準備として、まずはクライアント(お客様)から提示された広告の目的に基づいて、さまざまな情報を収集します。

市場
マーケットの規模・動向
地域の特性・季節の特性
ユーザーの規模と見込み

社会情勢
生活環境はどうなっているか
経済状況はどうなっているか
環境問題との関わりはあるか

競合
競合他社数の把握
マーケット・シェア
競合の動向
優位性と弱点の把握

商品
商品特徴の理解
販売経路の把握
商品の普及度・知名度

ターゲット
購入の理由・動機
ライフスタイル・属性
商品への理解度

集めた情報は、しっかりと頭にインプットした上で課題を整理。

例えば、

「マーケットは飽和状態な上に(市場)、経済は先行き不透明(社会情勢)、競合他社との価格競争に巻き込まれている中で(競合)、ランニングコストが圧倒的に低く抑えられる新商品を市場に投入(商品)。財布の紐が固い主婦の需要を喚起するためには(ターゲット)、どういうアプローチで商品を伝えればよいのか。」

といった課題を導き出すまでの骨子を組み上げ、さらにインプットした情報をもとにそれぞれを分析していくことで、ようやく少しずつ伝えるべきことが見えてくるのです。

これでようやくスタート地点に立つことができました。

広告にはコンセプトがなくちゃね。

さて、これでいよいよコピーが書ける。

と、おもむろにペンを持って、原稿用紙に向かうこともできるのですが。

広告をつくる前にもうひとつ考えなければいけないものとして、「コンセプト」なるものが存在します。

コンセプト=概念

元々は哲学用語だったものが、1960年代あたりから、アメリカの広告界で使われるようになったのですが、東京コピーライターズクラブの名誉殿堂入りを果たしている西尾忠久氏は、

「概念のある広告とは、新鮮でアイデアのある広告のことだ、ぐらいに考えていた私は、完全に間違っていたのです。概念のある広告は、広告製作者のためのものではなくて、その製品の売り方だったのです。」(『NO.2主義宣言』1967年/講談社ミリオン・ブックス)

と語っています。

どういうアプローチで商品を伝えればよいのか。

ということがコンセプトになるわけです。

かつて広告代理店で作成した企画書には、開発コンセプト→商品コンセプト→広告コンセプト→コミュニケーションコンセプト→表現コンセプト→広告制作

と、いくつものコンセプトが飛び交って、コンセプトを作るためのコンセプトがいくつも存在していました。

なぜそんなことが起こるのかというと、メーカーの商品開発部、営業部、広告代理店のマーケティング部、営業部・・・と、企画書が渡り歩いてきて、それぞれの思惑でコンセプトを考えてくるから。

そういった情報までをインプットした上で、最終的なコンセプトを見つけ出すことが、コピーライターの重要な役割なのです。

コンセプトって本当に必要なの?

 

そもそもコンセプトという考え方がアメリカから日本に入ってきた1960年代は、ものがあふれ、情報があふれはじめる中で、独創性を提示しなければなかなか差別化できないという状況だったため、コンセプトのない広告は、情報の波に溺れてしまい、浮き上がってくることができなかったわけです。

スーパーマーケットの棚で、商品が列を作っている町ではコンセプト・アドが育ち。
スーパーマーケットの前で、人間が列を作っている町ではコンセプトは無用に等しい。
(土屋耕一:『コピーライターの発想』1984年/講談社現代新書)

ものがない中国にはコンセプト・アドが育たないということを引き合いにして、日本でまだコンセプト・アドが力を持っていた頃に、土屋耕一が語ったものです。

それもバブルまでの話。バブルがはじけてしまった後は、誰もが必要なものすら買えなくなってしまったのだから、いくら手間ひまかけて制作したコンセプト・アドであおったところで、セールスに結びつくはずもなく。

さらにそれに追い打ちをかけたのがネット広告。検索でターゲットのほうからアクセスしてくるわけだから、コンセプトに縛られてコミュニケーションの時間をムダにするよりも、情報を最短で届けることが一番のセールスに結びつくのです。

とはいえネット広告も、もはや飽和状態。ノーアイデアで、言葉だけが過激になっていき、目に付くのは行き過ぎた誇大広告ばかり。

ネットを含めてもう一度、一人ひとりにコミュニケーションできる、今の時代にあったコンセプト・アドを生み出していくことが、広告文「案」家に課せられた重要な役割なのです。

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