Apple Musicが音楽のすべて。私の音楽リスナー遍歴。
Apple Musicが登場するまで。
はじめて買ったレコードはフィンガー5の「恋のダイヤル6700」。
70年代、小学生の頃は、近所の商店街の小さなレコード屋さんにおいてあるレコードが、手に入れられる音楽の全てでした。
80年代初期、我が家にラジカセがやってくると、ラジオで流れる音楽をカセットテープに録音する“エアチェック”によって、音楽の世界が広がります。
「FMステーション」と「週間FM」という2大FM誌の番組欄(当時はNHK FMと東京FMしかありませんでした)には、番組名だけでなく、オンエアされる曲名と、1曲の分数が全て書いてあり、カセットテープの途中で切れないように、時間を計算して録音していました。
好きなミュージシャンの新譜が出るたびに、全曲コンプリートするため、どの番組で収録曲がオンエアされるのかをチェック。中学生の頃は、ラジオの時間に合わせた生活を送っていました。
FM局もエアチェック前提で曲を流してくれていたので、今みたいに音楽にMCをかぶせるのは絶対NG。たまにイントロにMCがかぶっちゃったりすると、もう一回最初から曲をかけ直したりしてくれることもありました。
そして同じ頃、レンタルレコード屋が誕生。エアチェックとともにフル活用することで、カセットテープをベースにした音楽ライブラリが増え続けていきます。
FM局が多様化し、電話リクエストなどへの対応でオンエアする曲が番組表に掲載できなくなると、エアチェックは廃れていき、それとともに大CD時代が到来します。特にHMVの上陸はインパクト大。Tower Recordとともに洋楽ファンの聖地となり(本当の聖地はDisc Unionでしたが)、入手困難だった輸入盤が廉価で手に入れられるようになります。カセットテープも、CDの音質の向上とともにMDやDAT(これは流行りませんでしたが)に取って代わられるのですが、実は私は90年代はほとんど毎日飲み歩いていたことと、当時流行っていたラップやグランジが大嫌いだったため、約10年間、ほとんど音楽を聴いていませんでした。
ようやく21世紀に入って再び音楽を聴きはじめた頃、iPod誕生という革命が起きます。
音楽はついにデータにまでミニマム化され、何千、何万という楽曲を持ち歩けるようになってしまったのです。
さらに、Amazonの登場によって、アメリカやイギリスで発売されているほとんどのCDが、家にいながら入手できるようになってしまいました。
かつて、ラジオから一曲ずつ大切に集めていた音楽が簡単に入手できる。もはやレア盤なんて存在しない。邦楽では結構入手困難なアルバムもあるのですが、それもほとんどTSUTAYA渋谷店で見つけることができます。
・・・商店街の小さなレコード屋さんで手に入れた1枚のレコードから、iPod、Amazon、TSUTAYAを駆使して集めた音楽データは、数万曲まで広がりました。
Apple Musicの登場。
そして、音楽はストリーミングによる配信サービスへと移行します。
その元祖ともいうべき、スウェーデン生まれのSpotifyという音楽サービスは、未だ日本未上陸。
現在日本で利用可能なサービスで、聴ける曲数が充実しているのは、
Google PlayミュージックとApple Musicの2サービス。
で、Appleファンの私はもちろん、Apple Musicを利用しています。
月々980円で3000万曲以上が聴き放題。新譜も、邦楽は聴けないものもありますが、洋楽は大抵の作品を聴くことができます。
音楽コレクションのほとんどが網羅されていて、40年間集めてきた数万曲のデータの数百倍の曲がいつでもどこでも聴けるという音楽好きの私にとっては神のようなサービス。
洋楽の充実はもちろんなのですが、邦楽も私世代の70年代・80年代ナツメロの充実っぷりもたまらないことになっています。その一部をあげると…
〈ニューミュージック〉
尾崎亜美・八神純子・庄野真代・杏里・稲垣潤一・横浜銀蠅・世良政則&ツイスト・ゴダイゴ・柳ジョージ・佐野元春・アルフィー・MODS・甲斐バンド・クリスタルキング・イルカ・中原めいこ…
〈アイドル〉
岩崎宏美・桜田淳子・早見優・薬師丸ひろ子・斉藤由貴・河合奈保子・岡田有希子・柏原芳恵・石野真子・ピンクレディー・工藤静香…
しかも、1枚だけじゃないです。アルバムがほとんどコンプリートされています(ミュージシャンによりますが)。音楽人生40数年分、結構集めたなぁと思っていたのですが、それを遥かに超える、昔聴いてた音楽がApple Musicで蘇ります。
Apple Musicの楽しさ、便利さを知ってしまったら、もはやAmazon、TSUTAYAには戻れません。
〈参考記事〉Apple Musicで見つけた、80年代・邦楽お宝盤ベスト5