成功するビジネスはマネからはじまる。キャッチコピーはマネ厳禁。
Contents
本当に、2番じゃダメなんですか?
中古書店のオンリーワンショップとなっているブックオフ。
古本屋というと、個人経営でほこりをかぶった古めかしい店がほとんどだった中、明るく、清潔な大型店舗で、大量の古書を仕入れてはきれいな古書にリサイクルして大量に売りさばき、さらには中古ゲームソフト販売という後押しもあって、一気に市場を席巻してしまいました。
実はその「ブックオフ」発祥の地、神奈川県で、最初にリサイクル書店のチェーン展開を始めたのは「ブックオフ」ではなく「ぽんぽん船」が最初でした。
今でも「ぽんぽん船」は横浜ローカルリサイクル書店としていくつか店舗を構えているようですが、90年代前半には、横浜市内で古本屋といえば「ぽんぽん船」というくらい、ものすごい勢いで店舗を増殖させていました。
また、「ブックセンターいとう」という古本屋も、ブックオフの本社がある相模原にほど近い、八王子・府中・川崎で店舗展開をしていて、店舗も本もあまり奇麗ではありませんでしたが、大きな店舗で普通の書店よりも品揃えが充実していたので、古本を探しによく通っていました。
が、いつのまにか「ぽんぽん船」が展開していたリサイクル書店という新しい価値と、「ブックセンターいとう」が展開していた大型店の品揃えをあわせ持ち、さらにサービスを洗練させた「ブックオフ」が台頭。あっという間に全国規模に広がってしまいました。
かたや「ぽんぽん船」も「ブックセンターいとう」もずーっとローカルなまま。
「ぽんぽん船」の社長は、ブックオフにビジネスモデルを真似されて、ものすごく悔しがっていたと、「ぽんぽん船」でバイトしていた友人が話していました。
また、1994年頃、元祖100円ショップのオーナーといわれていた方からお話を伺ったときに、どうがんばっても売場面積当たりの売上が決まってくるので、利益を上げるには売り場面積をどんどん増やすしかないけれど、それには限界があるといって、他のビジネスを始めていました。
当時の100円ショップは、個人仕入れのバッタ屋でした。
その後ダイソーが多店舗展開による超大量仕入れで、製造コストを極限まで下げることによって、100円ショップはブランド化。
今では、毎日の生活に欠かせないお店となっています。
パクることから、成功は生まれます。
中国や韓国企業のパクリが話題になったりしますが、かつては日本でも、松下電器がマネシタ電器などと言われたりして、オリジナリティのなさを揶揄されたものです。
まんまパクるのはまずいですが、マネをしながらプラスアルファのオリジナリティを付加したり、ふたつのものをひとつにすることで新しいビジネスが生まれる、なんていうことはよくあること。
ビジネスも、マーケティングも、広告も、まずは成功事例をマネることから始めることが、成功への近道です。
コピーはパクリ厳禁で。
コピーはマネるとすぐにバレるので、絶対にマネてはダメ。と教わってきました。
安易にマネると、言葉の持つ力も確実に弱まります。
「そうだ京都、行こう。」をパクって、「そういえば滋賀、行ってみよう。」
なんてやっちゃったら、パロディにもならないですよね。
とは言っても流行り言葉は使いたくなるもの。
「人にやさしい」という言葉が流行りまくって、どのコピーにも「人にやさしい」が入っていた時代がありました。挙げ句の果てに、「人にやさしい」と同じ意味で、「人にやさしい」よりも強い言葉を考えろ。という無理難題を吹っかけられ、色々と考えたものの、さすがに途方にくれたこともあります。
最近ではキャッチコピーにもテンプレがあったりして、同じ言い回しのコピーばかりが目に付きます。
少しでもプラスアルファのオリジナリティを加える等に頭を振り絞って、言葉に力を持たせるように心がけて欲しいものです。