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コピーライターはウィキペディアを信ずるべからず。ネット情報は致命的なミスを引き起こす。

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9月下旬から10月上旬にかけて、ウィキペディアが寄付募集のキャンペーンをしていました。ウィキペディアにアクセスするたびに、寄付してくれというメッセージが表示されます。ウィキペディアは非営利組織が読者からの寄付で運営しているサイトです。いつもお世話になっているのでたまには寄付しようかなとも思ったのですが、ある単語を検索したときに、内容がちょっと偏向していたので、今回は見送ることにしました。

Contents

広告制作は資料探しからはじまる

広告の仕事に、資料探しは欠かせません。

・表現のアイデア
・企画書の裏付け
・市場の最新動向
・他社との比較
・新しい言葉探し
・情報誌の企画
・コラムのネタ
・商品の詳細な知識
・撮影ラフの資料

などなど、ありとあらゆる案件において、まずは資料探しからスタート。
というわけでネットサーフィンの日々なのですが、気がつくと関係のない記事やブログを読んでいたりします。
とはいえそれがいつかどこかで役に立つかも知れないので、情報のチャンネルはいつもオープンにしています。

なんでも見て、読んで、調べては通り過ぎていき、気にかかる物だけ記憶の片隅にとどめておく。
突然まったく知らない業界や商品の広告制作やプロモーション企画の仕事が舞い込んできても、その習慣さえ身についていれば、イチから調べて、業界や商品をサクッと理解して、アイデア出しから作業へと、スッと入ることができます。

美容業界、医療機器、介護用品からは虫類の餌まで、知らない世界はいくらでもあります。
さすがに半導体のカタログは、ほとんど内容を理解できないまま、つくってしまいましたが。

資料を探す手段

インターネットのおかげで、検索すればあらゆる情報をあっという間に見つけることができます。
半日も調べれば、膨大な量の情報をインプットすることが可能です。
ところがインターネット上にあふれている情報は玉石混淆。
しかもほとんどが、当てにならない石ころばかり。
コピペ・リライトされた粗悪な記事が、検索一覧にズラリ。
いくつかのサイトを参考にして原稿を書こうと思っても、情報の出所はひとつだけで、それも信憑性に欠くようなサイトが大元だったり、逆に書いてあることが全部違っていて、ひとつもあてにならなかったり、まったく使い物になりません。

Googleも、役に立つ情報を検索上位に表示するように頑張っているようですが、SEOの隙を狙ったブラックハットなジャンクサイトを一掃するのはまだまだ無理なようです。

百科事典の如く利用しているwikiペディアにしても、冒頭のように偏向した内容のものがあったり、裏が取れていなくて信頼性の低い情報や、企業を始めとする様々な団体の圧力に屈したインチキ情報があちこちに見受けられるので、引用するのは要注意です。

広告は、読んでくれた人に対して、情報の正確さを担保する必要があります。
間違った情報を発信し、それによって損害を与えることになってしまったら、保証する責任が生まれます。

「ネットに載ってたから。wikiに書かれていたから。」

といってもまったく言い逃れできません。

資料探しの基本は印刷物と実物。

本屋や図書館や古本屋で、関連書籍を集めてくる。
神田の古書店街は、資料探しのメッカ。
国会図書館に行けば、日本で出版しているすべての書籍を閲覧できます。

さらに詳しく知りたい時は博物館で取材。

都内では

・東京都近代文学博物館
・国立科学博物館
・東京国立博物館

といった公的な博物館から

・日本カメラ博物館(JCII、東京都千代田区)
・ペン・ステーション(パイロットコーポレーション、東京都中央区)
・Daiichi Sankyo くすりミュージアム(第一三共、東京都中央区)
・凧の博物館(たいめいけん、東京都中央区)
・アド・ミュージアム東京(吉田秀雄記念事業財団、東京都港区)
・食とくらしの小さな博物館(味の素、東京都港区)
・鉄道歴史展示館(JR東日本、東京都港区)
・NHK放送博物館(日本放送協会(NHK)、東京都港区)
・たばこと塩の博物館(日本専売公社→日本たばこ産業、東京都墨田区)
・印刷博物館(凸版印刷、東京都文京区)
・世界のカバン博物館(エース、東京都台東区)
・世界の太鼓資料館太鼓館(宮本卯之助商店、東京都台東区)
・セイコーミュージアム(セイコー、東京都墨田区)
・郵政博物館(日本郵政、東京都墨田区) – 2014年(平成26年)
・お札と切手の博物館(国立印刷局、東京都北区)
・JRA競馬博物館(日本中央競馬会、東京都府中市)

といった企業が運営している博物館まで、より専門的で生の情報を得ることができます。

最近では出版のハードルが下がっているので、インチキなノウハウ本も蔓延していますが、校閲を通して出版された書籍と合わせて、実際に自分の目で見るこで、信頼度はより確かなものになります。

ネットでアウトラインをチェックして、足を使って裏をとる。

これがコピーライターの、資料探しの基本です。

こちらの記事も合わせて読んでみてください→「記者ハンドブック」第13版は、言葉にこだわるコピーライター必携

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