「くまモン」を手がけたデザイナーのロゴ、540万円は適正価格か。

奈良県で2017年に開催される「国民文化祭」のロゴマークをめぐって、540万円の制作費が不当に高すぎるとして県内の市民団体「見張り番・生駒」メンバーらが9月16日、奈良県に対して住民訴訟を奈良地裁で起こした。「30万円程度が適切」だとして、差額の510万円を損害額と主張。奈良県に対し、同祭実行委会長の荒井正吾知事に請求することなどを訴えている。

 

「くまモン」などを手がけた著名デザイナー、水野学さんが制作したロゴマークが高すぎると言って訴えられています。

国民文化祭」というローカルなイベントのロゴマークなので、使われる場所や用途が限定的なため、さすがに540万円はちょっと高いかなぁと思いますが、「30万円程度が適切」というのは、あまりにもデザインをバカにした主張です。

1000万円の価値がある茶碗に、茶碗なんて100均でも売ってるのだから300円が妥当。

といっているようなもの。

随意契約(競争入札によらずに任意で 決定した相手と契約を締結すること)で競争性、透明性が担保されていないというのも提訴の理由だそうですが、一流のデザイナーに頼んだ時点でいいものができるということが担保されているわけで、競争させる必要は全くありません。

また、奈良県で随意契約可能な上限金額を大幅に超過しているという問題もあるようですが、ならば争点はそこだけにすべきで、制作費が不当に高すぎるということを主張するべきではありません。

良いデザインを求めているのなら、そもそも一般公募なんて愚の骨頂。

ゴミのような応募が山のように来るだけで、結局使えるのは職業デザイナーの作品だけ。

しかも、オリンピックくらいの権威性があれば別ですが、ローカルな公募で5万円くらいの賞金の仕事なんて、ちゃんとした仕事をしているデザイナーは見向きもしません。

そんな素人仕事と一流のプロの仕事を比べて、30万円が適切って、本当にどうかしている。

とはいっても、パソコンを使えば素人でもデザインのまねごとができてしまい、巷にはプロ・アマ、玉石混交のデザインがあふれかえっている中で、プロが作ったデザインの見分けがつかなくなってしまっているという現状も見過ごせません。

佐野研二郎のパクリの問題のように、プロが突っ込みどころ満載のデザインばかりを垂れ流しているから、素人にナメられる。

常にプロとしてのクオリティを保ったデザインを発信し続けることも、プロとしての責任です。

水野学さんが制作したロゴマークは、当然ながらプロとしての高いクオリティを保っています。

そこに難癖つけるのは、素人がイチローにバッティングフォームがおかしいからそれじゃダメだといっているようなもの。

外野からのヤジならともかく、ガチな批判は見逃せない愚挙です。

シロウトが主観で「このデザインはキライ」と批判するのはシロウトの自由ですが、自分の見る目のなさを棚に上げてそれを総論の如く語るのはどうかと思います。

シロウトにそんなことを言わせないように、もっと高いデザイン能力とプライドを持って、シロウトに突っ込まれるスキのない、高いクオリティのデザインを発信していかなければ、どんどんシロウトのデザインに埋もれていってしまいます。

そうなると、シロウトのデザインがスタンダードになってしまう。

そして、シロウト程度のデザイン代しかもらえなくなってしまう。

デザイナーと名乗るからには、540万円のロゴデザイン代を取れるだけの腕を身につけることを目指して欲しいものです。

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