コピーライターのユウウツ。新聞折込チラシの仕事は大キライです。

広告の仕事にもヒエラルキー(階級)があります。

その最下層に位置するのがチラシ。

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というのも、パチンコ、スーパー、不動産などなどのチラシには、まったくクリエイティブの入り込む余地がないから。

チラシばっかりやっていると、爆弾マークとか文字のキラキラ加工とか切り抜き合成といった小手先のテクニックばかりが身について、デザインがヘタになっていきます。

コピーライターも、安い!、特価!、お買い得!といったビックリマーク付きのコピーばかり書いていると、コピーがヘタになります。

なので若い頃、チラシは絶対にやりたくなかったし、やりませんでした。

とはいえ、ショートスパン(毎週とか、隔週)で定期的に発生する仕事が多いので、広告制作会社としてはレギュラーで回せるのでありがたい一面も。

今となっては仕事の選り好みをしてられないので、チラシでもなんでもやりますが(それでもパチンコ・スーパー系はやりません)、そもそも新聞の衰退とともに、チラシの仕事もどんどん減っています。

そんな、ヒエラルキーの最下層に位置する新聞折込チラシの仕事の中でも、特にひどかった仕事を紹介します。

仕事終了後、振り出しに戻る。

某有名大手葬祭業・○○店の、お盆用・新聞折込チラシを制作したときのこと。

店長とエリアを仕切っている担当者から話をいただき、3案提出。その中の1案に決まり、何度も修正が入りながらもお盆に間に合うように進行し、お盆前折込ギリギリのスケジュールで校了をもらって入稿しました。

その直後、店長から電話がかかってきて、“上司に見せたら、あと3案見たいといっているので、折込のスケジュールを1週間後ろ倒しにするから作ってくれ”と言ってきました。

仕方がないので翌日3案、再提出しました。

そのクライアントとは、それっきりです。

だから神田昌典はイヤなんです。

ドクターズコスメを名乗る通販系化粧品会社が経営しているエステサロンの、集客用の新聞折込チラシにて。

お店の店長とスタッフに5案提案し、その中の1案に決定。それをベースに何度かやりとりをして、お店レベルでOKをもらいました。社長に最終確認を取ってから印刷に回すというので返事を待っていたら全面変更に。

先方の社長が、当時流行りの神田昌典に傾倒していたのです。

コピーからデザインまで細かく指示をしてきたので、いわれたとおりにつくり、そのまま校了・折込。

結果、一人も来店しませんでした。

すると先方の社長から“広告効果がなかったんだから金返せ”とクレームが。
当然返しませんでした。

当時(18年くらい前)、神田昌典のフォロワーから“神田式で作ってくれ”というチラシのオーダーが結構ありました。“神田式ってなんだ?”と思って、あなたの会社が90日で儲かる!―感情マーケティングでお客をつかむ を読んだのですが、本の中で神田昌典は広告代理店を否定しています。そんな神田式を広告代理店に頼んでくるのは、まったく筋違い。

今となっては数々の成功者を生み出しているようですが、あの頃はきちんと理解しないで神田式にかぶれ、失敗した人たちも多かったのではないかと思います。

永遠に終わらない修正。

首都圏にある、大手電鉄系百貨店の折込チラシにて。

先方の担当者がA氏、B氏と2人いて、2人の仲が悪い上に、まったくコンセンサスをとっていませんでした。

で、なにが起こったのかというと・・・A氏から細かい修正が入る。フォントがイヤだとか、メインビジュアルが気に入らないだとか、そもそも性格が悪い(自分で言ってました)ので、どうでもいいところも突っ込んでくる。

言われたとおりに修正。

提出の際に、A氏不在でB氏が出てくる。B氏は、A氏とまったく違うことを言ってくる。

A氏からの指示で直したというと、“A氏の好みと私の好みは違うから、もう一度直せ”と言ってくる。

仕方がないので直して再び持っていくと、今度はA氏が出てくる。で、また元に戻す。

その繰り返し。

ラチが開かないのでADが“これはこうだからこういうデザインになっているので、直す必要がない”と修正を突っぱねたら“私はわがままだから、それを聞いてくれないと仕事出せないよ”といわれました。

挙げ句の果てに“口答えするのでADを変えてくれ”。

毎月レギュラーの仕事だったのですが、その仕事だけなんとか終わらせて、次以降仕事を降りました。

まとめ

チラシは製作者にとってはストレスいっぱいの仕事ですが、広告制作会社にとっては、レギュラー(毎週・隔週)で入ってくるので、ありがたい仕事です。

ところが、経営をチラシに依存していると、どんどん自転車操業になっていき、そのチラシがなくなった瞬間に倒産する、ということも少なくありません。

そんなこんなで、やっぱり新聞折込チラシは、できることならやりたくない仕事のひとつです。

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