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コピーライター求人事情。9社の転職体験から学んだ【5つの真理】。

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このブログの目的のひとつとして、これからの時代を言葉に切り取ることができる、コピーライターの育成を掲げています。

そこで、もしかしたら日本に数人くらいはいると思われる、広告代理店・プロダクション勤務でスキルアップを目指している、駆け出しコピーライターのあなたのために。

うまくスキルアップするにはどう立ち回れば良いのか、私の転職体験から学んだ“5つの真理”をお伝えしたいと思います。

Contents

その先のコピーライターへ。

コピーライタ−28年目にして、現在9社目。
ということで、私は8回の中途採用を経てきています。

かつてのコピーライターのロードマップは、

ひとつの広告プロダクションに3年くらい勤める

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幾つかのレギュラー仕事を広告プロダクションから奪って転職

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次の広告プロダクションでさらにレギュラー仕事を増やす

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3〜4社を経験する

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積み重ねてきたレギュラー仕事と広告代理店とのコネを元に独立

というものでした。

ところが、私がコピーライターになってすぐにバブルがはじけてしまい、クライアントや代理店が個人に仕事を出さなくなってしまい、広告プロダクションも辞めていく人に仕事が流れていかないよう管理するようになったことで、よっぽどネームバリューのあるコピーライターか、業種に特化したコピーライターくらいしか、独立するのが難しくなってしまいました。

それでも私が8回も転職してしまった理由は別の機会に。

いまの会社に勤めて11年目。
私がコピーライターとしてプロダクションや広告代理店を渡り歩いていた頃とは、さらに事情が変わっています。

例えば、かつてコピーライターの求人情報を探すのは朝日新聞の求人欄がメインでした。なので50代前後のコピーライターは、みんな朝日新聞を読んでいたはず。後はBingやDODAといった求人情報誌(webではありません)、宣伝会議やコマーシャルフォトといった業界誌の求人広告。プラス、コネ。

いまはwebで簡単に探せますが、見つけられるのはほとんど求人広告制作会社。たまに通販会社。ちゃんとキャッチコピーを書くことができる会社の求人がほとんどないのは、残念な限りです。

いま勤めている会社でも、たまにコピーライターの中途採用をしていますが、応募してくる若いコピーライターは、みんなリクルートがらみの会社出身。求人広告しか書いたことがないので、その時点で不採用。それでも5年くらい前に一度だけ、やる気を見込んでリクルート出身の自称コピーライターを採用したことがあったのですが、びっくりするくらい使いものになりませんでした。

リクルート・求人広告系のコピーライターは、webセールスライターやエディトリアルの道を歩んだ方がよっぽど稼げるし、スキルを生かせると思います。

逆に、年齢がいっているコピーライターは、結構すごいキャリアの人が応募してきます。
ちなみに直近で採用したコピーライターは、過去にサン・アドに勤めていました。

サン・アド出身のコピーライターと同時期に、かなりブラックな広告プロダクションで働いているコピーライターも応募してきていました。できれば採用してあげたいなぁと思っていたのですが、会社の売上が落ちてきたこともあって、ギリギリで不採用にしてしまいました。

そんなわけで、特にギリギリで不採用にしてしまったあなたに、ぜひ読んで、参考にしてもらいたいと思います。

初めから上を目指す。

まずは小さなプロダクションでキャリアを積んでから、大手(プロダクション・代理店)を目指そう。

という考えの人が多いのですが、まず実現しません。

小さなプロダクションで得られるキャリアよりも、大手で得られるキャリアの方が圧倒的に大きい。
時間が経てば経つほど、その差はどんどん開いていくばかり。

3年後に身につくのは、“小さなプロダクションでの努力はムダだ”ということだけです。

小さなプロダクションにしか入れなかったとしても、そこでキャリアを積むのではなく、つねにどうやったら大手に移ることができるかということだけを考えましょう。

私自身、2社目に勤めていた広告プロダクションがそこそこ大手だったので、そのキャリアでずっといままでコピーライターを続けられてきています。※小さなプロダクションでも、第一線で活躍している先生のプロダクションは別ですが。

入りたい会社に入る。

入れるところに入るのではなく、電通・博報堂等大手広告代理店の仕事をやっている老舗のプロダクションで、入りたいところに入る。落とされても、何度も応募する。

ホームページでどんな仕事をしているのかを調べて、やりたい仕事をやっているところを目指しましょう。

名もない弱小プロダクションでのキャリアは、コピーライターにとって何の価値もありません。

本当は代理店に行きたいところなのですが、さすがにキャリアがなければ中途では絶対に採用されません。大きな仕事に携わってキャリアを積みながら、広告代理店とコネを作っていくことがキャリアアップの唯一の道です。

〈大手広告代理店の仕事ができて、コピーライターの中途採用をすることがある広告プロダクション〉

ライトパブリシティ

サンアド

レマン

日本デザインセンター

アド・エンジニアーズ・オブ・トーキョー

東京アドデザイナーズ

AZ
こちらもチェック

面接はポジティブに。

採用の面接は、こちらが見られるだけでなく、こちらも見る側。採用されたからといって入社する必要はありません。
とはいっても、相手は会社をいまよりも良くしてくれる人を探しています。
だから面接の際は、変に気負わずニュートラルな気持ちで、ポジティブに対応すること。

きちんと自分をプレゼンテーションできるように、作品をきれいに整理したり、プロフィールを作りこんだり、プラスαの準備をしましょう。

 

〈私の失敗例1〉
広告制作の現場は、基本的に私服です。広告制作プロダクションに初出社した時にスーツを着て行ったのですが、クリエイティブ・ディレクターに「そんな格好じゃ仕事できないぞ」と言われました。今では「???」という感じですが、当時は雲の上の人のいうことだったので、以来スーツを着ることなく過ごしてきました。
広告業界的には面接も私服でOKなのですが、印刷会社のクリエイティブ部門の採用で、私服で行ったことを面接官にたしなめられました。その時は、「印刷屋のくせに偉そうに」って思ったのですが、失礼なのは私の方でした。
ちなみに、仕事で過去にスーツを着たのは、NTTに打ち合わせで訪ねて行った時だけ。他のクライアントには、プレゼン時でもスーツを着ていくことはありません。さすがにジャケットは着ていきますが。

〈私の失敗例2〉
長男が生まれた直後に、勤めていた会社が解散。まったく求人がなくて途方に暮れていた頃、ダメ元で作品を送っていた「電通テック」から面接の連絡が。完全に鬱状態だったので、どうせダメなのにと思いつつ訪ねて行くと、いきなり試験と適性検査。試験を受けさせるために読んだのかと思ってさらにネガティブ状態に。すると、その後いきなり大きな会議室に通されて面接。10人くらいの面接官が並んでいて、その中の一人が「素晴らしい作品ですね」といきなりポジティブな展開に。でも、もはや気分は上がらず、質問に対してネガティブな反応しかできませんでした。
「何か質問はありますか?」と聞かれた際も、「コピーライターっていう職業で、これから生き残っていけるんでしょうか?」という身もフタもない質問をしてしまい、返事に困らせてしまいました。
当然不採用。
次の会社を受けた際に、嘘でもポジティブに行こうと思って、「私を採用したあかつきには、自社ビルが建つくらい儲けさせます」と大風呂敷を広げたら、めでたく採用になりました。

〈失敗例3〉
これは父に聞いた話ですが、面接に来たコピーライターが、自分の作品として持ってきた広告が、実は父の手がけたものだったそうです。多少の脚色はありですが、ウソはNGです。
というものの、父はそのコピーライターを採用。私がコピーライターになった際に、その人からいくつか仕事をもらいました。

イヤだという理由で辞めない。

毎日終電。いくらやっても仕事が終わらない。休日もサービス出勤。
広告プロダクションは、基本的に年棒制の契約社員。
年棒360万円なら12で割って月給30万円、または14で割って月給25万円・夏と冬のボーナス25万円。残業代なし。なのですが、年棒制なのに、なぜか業績が悪いとボーナスが出ないこともあるので、私はどこへ行っても、ボーナスなしの12分割にしてもらっていました。
そして一年ごとに契約更新で給料交渉。よっぽどゴネないと増えない上に、ゴネすぎると更新されずクビ。

3年もすると、ガマンできなくなって、やめてしまいたくなります。
で、いまよりは良いだろうと思って転職。
しばらくすると、早く帰れるようになったけれど仕事がつまらないとか、給料がなかなか上がらないとか、他のところでイヤになってくる。

隣の芝生は青く見えるものですが、どこへいっても雇われているうちは、何かしら気に入らないところが必ず出てきます。それがイヤだといって辞めてしまうと、次のところへ行っても「こんなはずじゃなかったのに」と、同じことを繰り返すようになります。

9社を点々としてきた中ではっきりと言えることは、どこへいっても我慢することなく、100%満足して働ける会社はない、ということです。

イヤだから辞めるのではなく、きちんとしたビジョンを持って、キャリアアップのため、前向きに辞めましょう。

社長にNOといわない。

社長との距離が近くて、社員の意見を聞いてくれる、風通しの良い会社。

なんていうのが、良い会社の例としてあげられることがありますが、どんなに距離が近くても、どんなに理解力があっても、あくまで関係は雇用者と被雇用者。立場はまったく違います。

“YESマンはいらない”なんていわれて、言葉通りに社長の意見に“NO”を突きつけようものなら、即リストラ対象に入ってしまうことに。次の契約更新で、よくてもマイナス評価です。

何でもかんでも社長のいうとおりにやるのではなく、それをもっとよくするために自分でも考えろ、といっているだけで、社長の意見を否定をしろとはいっていないのです。

かつて勤めていた代理店で、社長が「違うと思うなら、はっきり違うといってくれ」と、会議で口にしたのを真に受けて、「営業が歩合制なので、制作の給料も歩合制にしてみようか」という、確実に給料が下がる話をしてきた際に、全力で否定してしまいました。

それまでの3年間、かなり信頼関係を築いてきていたので、つい甘えが出てしまったのです。

結局、契約更新時にあることないこといわれ、挙げ句の果てに営業に異動。辞めざるをえなくなってしまいました。

会社は結局社長のもの。

会社での仕事をどうやって自分のキャリアに繋げるのかだけを考えて、きちんと線引きをしながら次のスキルアップを考えていきましょう。

その会社で自分が社長を目指すのなら別ですが。

コピーライターの転職:まとめ

まずは自分のキャリアのロードマップを作って、それを目標に常に上を目指して、業界の情報をチェックしながら、チャレンジし続けること。イヤだからといって辞めない。ムダにクビにされない。ムダな転職をしない。ヤメ癖がつくと、良い会社に入るチャンスを見逃します。

とはいえ、広告プロダクションはブラックが多いので、金銭面だけはシビアに主張しましょう。

 

いまの会社にコピーライターがいないのでスキルアップできない。
プロダクションにも入れないけれど、コピーライターになりたい。
転職を考えているけれど、どうすれば良いか迷っている。

コピーライター不遇の時代だからこそ、少しでも若い世代のコピーライターの力になりたいと思っています。
どんなことでも気軽にご相談ください。

 

コピーライターの就職情報はこちらからも

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Comment

  1. takao より:

    koukoku-yaをご覧いただき、
    またご質問いただき、
    ありがとうございます。

    今から、クライアント(企業)の広告制作を請け負って
    生計を立てるコピーライターになるのは絶対に無理です。

    年齢的なこともありますが、そもそも市場に需要がないので、
    20代でもコピーライターになるのは厳しいです。

    ただし、今はwebというメディアがあります。

    1. 情報商材で稼ぐ

    2. アフィリエイトで稼ぐ

    3. オウンドメディアで稼ぐ

    この3つが、これからでもコピーライター
    (文章を書いて、物を売って生計を立てる)になれる道になります。

    とはいえ情報商材は、
    いまではそのやり方(プロダクトローンチというのですが)が
    エスカレートしてほとんどサギ化してしまい、
    いまから始めるのは危険なのでお勧めできません。
    今後法の手が入る可能性もあります。

    アフィリエイトは、
    いまからコピーライターを目指すのなら始めるべきです。

    そして、これからの主流は
    「オウンドメディア」になります。
    このブログも、
    「オウンドメディア」を目指しています。

    本橋様がその方面の知識を
    どの程度お持ちなのかわかりませんが、
    アフィリエイトやオウンドメディアなら、
    ライティングで生計を立てることは可能です。

    まずは、そちらの方を調べてみることをお勧めします。

    わからないことは、気軽に聞いてください。

    これをご縁に、本橋様の道が開けるように、
    できる限り応援させていただきます。

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